「第114回 軟性線維腫」 2021年6月25日付 「リビング多摩 」に掲載されました
- 2021年9月9日
- 一般皮膚科
最近、首に茶色のポツポツができ気になります
軟性線維腫は皮膚科で治療できます
年齢を重ね、首に茶色のイボのようなものがポツポツとたくさんできて気になる、という声を聞くことがあります。この症状について、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医で立川皮膚科クリニック院長・伊東秀記先生に聞きました。
―どんな症状ですか?
「首にポツポツと大量にできるのは、軟性線維腫と思われます。アクロコルドンやスキンタッグとも呼ばれています。一般的にイボ(尋常性疣贅)、水イボ(伝染性軟属腫)と呼ばれるものはウイルス性ですが、軟性線維腫はウイルス性ではありません。摩擦が多い部位にできやすく、首や脇に多発します。胸や背中など、体幹やそけい部にできるものもあります。30代以上の女性に多くみられ、体質的なものも。首や脇にできる軟性線維腫は、直径が2、3㎜程度で茶色や黒色っぽいイボ状です。体幹にできるものは首のものよりも大きく、直径が数㎜から1㎝程度で表面がシワシワしています。。痛みやかゆみなどの症状はなく悪性にはなりませんが、だんだん増えて見た目にも気になるようになれば治療します」
―治療法は?
「局所麻酔をしたのち、小さなハサミで切除(手術)したり、数個であれば液体窒素で凍結して取ることができます。炭酸レーザーで除去する方法もあります(自由診療・3㎜以下1個1万3200円)。まずは皮膚科を受診して、治療法を相談してください」